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2012年07月09日

寝坊しても安心?無断欠席ゼロへの道

コラム / ベーシックプログラム ]

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今日お伝えするのは、
朝布団から出たとき、
寝坊に気づいてから出席するまでの
正しい行動が獲得できていなかったために
無断欠席を繰り返していたEさんのお話です。

気持ちを入れ替えるだけでは
正しい行動は獲得できないという点にご注目ください。

就労移行支援事業所フォレストの利用中、寝坊→無断欠席が多いEさん。
寝坊をすると朝から酒を飲んで、
就労移行支援事業所フォレストに何度もワンギリ電話をかけてきます。
もし話ができても電話口では遅刻を詫びるどころか
悪態をついてきます。
結果、その日はほぼ無断欠席に…
そんなことが多い時で月に1~2回ありました。

さて、こんなEさんの無断欠席を無くすためにはどうしたらよいか?
就労移行支援事業所フォレストではEさんへの対応を、次のように行いました。

<1> 寝坊しても出席するように注意をする
→「無断欠席するのはやる気が無いからだ!厳しく注意すれば直せるはず」という発想の下での指導

<2> 遅刻しても出席すれば良いことをつたえ、とにかく受け入れ、来たら褒める
→出席できないのは叱られることを恐れているため。遅れて出席しても寝坊や遅刻を叱られないことがわかれば、飲酒に走らないで出席できるはず

<3>遅刻しそうな時の、「布団から出て出席するまで」の一連の行動を課題分析し、提示された一つひとつの行動を実行することで、遅刻してもスムーズに出席ができるように行動形成させる
→そもそも遅刻しそうなときにどのような行動を取ればよいかがわかっていないため、結果として起こる問題行動が「遅刻→無断欠席」。一つひとつ正しい行動を身につければ、大幅な遅刻や無断欠席をすることは無くなるはず

そして、結果は次のようになりました。
<1>への反応
最初は改心したように見え、一時的に無断欠席はなくなりました。しかし、ゼロになったわけではないので、回数を繰り返すと徐々に寝坊、遅刻への罪悪感が尾を引き出席困難になり、翌々日あたりまで連続欠席

<2>への反応
遅刻しても大丈夫なことが理解できたため、出勤はするが遅刻の回数が増える→態度がだんだん悪くなる→注意→徐々に<1>と同じような反応が増加

<3>への反応
職員の誘導により、提示された行動を実施。遅刻するが10分~30分程度の遅れで作業開始。→正しい行動を繰り返すことで、寝坊した時の行動が定着。→急げば間に合うことがわかり、ギリギリになっても出席することができるようになったことで遅刻も減少

実際には試行錯誤する中で<1>→<2>→<3>の順に対応を行いました。
無断欠席していたのは「やる気」が無いからではありませんでした。
適切な行動を獲得できていなかったのです。
そして、現在就労中です。
先日も寝坊してしまいましたがギリギリ間に合うことができたようです。

遅刻自体は良くないことですが、
遅刻しそうになった場合の
適切な行動を獲得することで
無断欠席は無くなってきました。

また、遅刻しそうになっても
自信を持って行動できるようになったため
結果として、遅刻の減少にもつながってきています。

注意して「はい」と言われると
こちらも理解してもらえたと思ってしまうため
“次回はうまくやってくれるだろう”と期待してしまいがちです。

でもどうすればよいかやり方がわからなかったら
注意されてもうまくできるわけがないなぁと
 Eさんには改めて考えさせられました。

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